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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
February 16, 2012
Vol. 366 No. 7
ORIGINAL ARTICLE
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病院到着前におけるてんかん重積状態の管理
Prehospital Control of Status Epilepticusこの試験では,てんかん重積状態の患者に対し,救急室に到着する前に救急救命士がミダゾラム筋肉内投与またはロラゼパム静脈内投与を行った.発作を管理することができた患者はミダゾラム群のほうが多く,ミダゾラムはロラゼパムと少なくとも安全性と有効性が同等であった.
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癌患者の血栓予防
Thromboprophylaxis in Patients with Cancer進行癌患者は,癌およびその治療の両方の影響に関連して,静脈血栓症と血栓塞栓症のリスクが高い.この試験は,セムロパリンにより,重大な出血のリスクに影響を及ぼすことなく,血栓塞栓症の発生率が低下することが示された.
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血小板増加症と卵巣癌の進行
Thrombocytosis and Ovarian Cancer Progression血小板増加症がある卵巣癌患者では,腫瘍がインターロイキン-6 を発現し,トロンボポエチンの産生が刺激される可能性がある.血小板の増加は,癌のより急速な進行に関連する.血小板数を減少させる治療法により,その他の薬剤の抗腫瘍効果が増強される可能性がある.
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拡張型心筋症におけるタイチンの変異
Titin Mutations in Dilated Cardiomyopathyサルコメアに存在する重要な蛋白質であるタイチンは,ヒト蛋白の中で最大である.この研究では,拡張型心筋症の重要な原因として,蛋白の切断をもたらすタイチン遺伝子の変異が同定された.
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短報:KISS1 不活性化変異と思春期
Brief Report: Inactivating KISS1 Mutation and Pubertyキスペプチンとニューロキニン B は,ゴナドトロピン放出ホルモンを刺激する.著者らは,思春期発達の不全をもたらすキスペプチン遺伝子 KISS1 不活性化変異について述べている.
CURRENT CONCEPTS
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常染色体劣性小脳性運動失調
The Autosomal Recessive Cerebellar Ataxias進行性の歩行障害・平衡障害や,筋緊張低下または極端な不器用さがみられる小児・若年成人では,常染色体劣性小脳性運動失調を検討すべきである.この総説では,これらの神経変性疾患に対する実践的アプローチを提示している.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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HIV 感染と急性精神病を呈した男性
A Man with HIV Infection and Acute PsychosisHIV 感染と診断されたばかりの 39 歳の男性が,発熱と,「自分はもう死んだんだ」と話すなど奇異かつ虚無的な妄想がみられたため入院した.診断手技が行われた.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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舌のレイノー現象
Lingual Raynaudユs Phenomenon20 歳の女性が舌のしびれを訴えて受診した.女性には長期にわたるレイノー現象がみられ,混合性結合組織病の診断を受けていた.
CURRENT CONCEPTS VIDEO
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常染色体劣性小脳性運動失調の特徴
Features of Autosomal Recessive Cerebellar Ataxiasフリードライヒ運動失調,1 型眼球運動失行を伴う運動失調,毛細血管拡張性運動失調,1 型眼球運動失調の特徴を示す.
BRIEF REPORT VIDEO
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顔面の完全移植後の顔の運動能
Facial Mobility after Full Facial Transplantationこのビデオでは,顔面の完全移植を受けた患者 2 例の顔の運動能を示す.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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驚くべき低下
A Startling Decline89 歳の男性が,認知機能と人格の変化の評価のため救急部に搬送された.男性には,最近の出来事に関する記憶障害と自己表現の困難が認められた.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医療倫理の発展
The Evolution of Medical EthicsRobert Truog 博士が,医療倫理と,医師と患者の関係における問題について論じている.