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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

May 21, 2015
Vol. 372 No. 21

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • アレルゲン吸入誘発喘息と GATA3 特異的 DNA ザイム
    Allergen-Induced Asthma and a GATA3-Specific DNAzyme

    GATA3 は,アレルギー体質の重要なチェックポイントであると考えられている.この試験では,GATA3 の不活性化を触媒する合成 DNA ザイムの吸入投与によって,アレルゲン吸入誘発試験後の遅発型喘息反応が減弱した.

  • 腹腔内感染症に対する抗菌薬療法
    Antimicrobial Therapy for Intraabdominal Infection

    複雑性腹腔内感染症をきたし,適切な感染巣コントロール処置を受けた患者を対象とした無作為化対照試験において,一定期間(4 日間)の抗菌薬療法後と,より長期間(約 8 日間)の抗菌薬療法後とで転帰は同様であることが示された.

  • 転移性悪性黒色腫に対するイピリムマブとニボルマブ
    Ipilimumab and Nivolumab in Metastatic Melanoma

    CTLA-4 阻害薬と PD-1 阻害薬の併用により,治療歴のない BRAF 野生型進行悪性黒色腫患者での奏効率が 60%を超え,完全奏効は 20%を超えた.

  • 肺癌に対するペムブロリズマブ
    Pembrolizumab in Lung Cancer

    プログラム細胞死 1(PD-1)阻害薬であるペムロリズマブによって,非小細胞肺癌患者の 24%で奏効が得られ,全生存期間中央値は 16.2 ヵ月であった.PD-1 リガンドの発現がみられる腫瘍細胞の比率が 50%を超える場合には,奏効率は 45%に達した.

SPECIAL ARTICLE

  • 若年者におけるメンタルヘルスケアの動向
    Trends in Mental Health Care among Youths

    米国の小児および青年による外来メンタルヘルスサービスの利用は,1996 年から 2012 年のあいだに増加した.障害の重症度が高い若年者のほうがサービスを利用する可能性が高かったが,絶対的増加の多くは重症度が低い若年者が占めていた.

REVIEW ARTICLE

  • 骨盤内炎症性疾患
    Pelvic Inflammatory Disease

    骨盤内炎症性疾患は,急性症状をもたらし,不妊,子宮外妊娠,慢性骨盤痛をきたす可能性がある.この総説では,現在の診断・治療へのアプローチと,今後のよりよい予防戦略に関する展望についてまとめている.

MEDICINE AND SOCIETY

  • 道徳的怒りの向こうに — 利益相反規制による得失を考量する
    Beyond Moral Outrage — Weighing the Trade-Offs of COI Regulation

    医師と企業の関係を倫理的問題とみなすことにより,利益相反規制の動きは,理性的な得失考量を妨げている.これに伴う「粗探し」は,逆説的に,医学および科学に対する人々の信頼の失墜につながっている.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 神経サルコイドーシスにおける片側舞踏アテトーシス
    Hemichoreoathetosis in Neurosarcoidosis

    神経サルコイドーシスにおける片側舞踏アテトーシス

    39 歳の男性が,左上肢に突然生じた不随意運動が徐々に悪化したため受診した.身体診察で認められた,左上腕の舞踏運動および左手指のアテトーシスを動画で示す.

QUICK TAKE

  • 腹腔内感染症を治療する
    Treating Intraabdominal Infection

    腹腔内感染症を治療する

    複雑性腹腔内感染症をきたした患者において,一定の短い期間で行う抗菌薬療法の有効性は,発熱やその他の異常が消失するまで継続する抗菌薬療法と同等だろうか? 新たな知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 持続可能成長率に代わるもの
    Replacing the SGR

    Henry Aaron が,持続可能成長率の算定式を廃止し,メディケアにおける医師への償還を改める,新たな法律について論じている.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 下痢と背部痛を呈する男性
    A Man with Diarrhea and Back Pain

    下痢と背部痛を呈する男性

    この双方向の特集記事では,持続するびまん性の腹痛と,1 日 6~7 回の下痢が 6 週間続いた 43 歳の男性の症例を紹介している.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.