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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 1, 2017
Vol. 376 No. 22

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 肺癌の遺伝学的不均一性
    Genetic Heterogeneity in Lung Cancers

    個々の遺伝子は,同一患者の腫瘍のさまざまな部位で変異する.点変異は,コピー数の不均一性と比較すると,無再発生存への有害作用が少ないと考えられる.染色体不安定性は,重要な予後不良因子と思われる.

  • 多発性硬化症に対するミノサイクリン
    Minocycline for Multiple Sclerosis

    最初の脱髄症状から多発性硬化症へと進展するリスクは,6 ヵ月間ではミノサイクリン投与例のほうがプラセボ投与例より低かったが,24 ヵ月間では差はなかった.MRI 上の脱髄病変の変化は,ミノサイクリンのほうが良好であった.有害事象の頻度はミノサイクリンのほうが高かった.

  • C 型肝炎ウイルス感染に対するソホスブビル・ベルパタスビル・ボクシラプレビル配合錠
    Sofosbuvir, Velpatasvir, and Voxilaprevir for HCV Infection

    直接作用型抗ウイルス薬での治療が無効であった C 型肝炎患者を対象とした 2 件の試験で,ソホスブビル・ベルパタスビル・ボクシラプレビル配合錠の 12 週間の投与により,高いウイルス排除率が得られた.

  • 乳癌の術前ネオアジュバント療法後のカペシタビン
    Capecitabine as Second Neoadjuvant Therapy in Breast Cancer

    乳癌に対する術前ネオアジュバント化学療法後に病理学的完全奏効が得られない患者は,再発のリスクが高い.術後アジュバント療法にカペシタビンを追加する場合と追加しない場合とで比較した無作為化試験で,カペシタビンにより無病生存期間と全生存期間が延長することが示された.

CLINICAL TRIALS SERIES

  • 医療政策を検討する試験
    Health Policy Trials

    医療保険やその他の政策上の課題に対するさまざまなアプローチを検討する試験は,政策立案者が,最良の価値を提供するためのインセンティブの設計方法を決定するのに役立つ可能性がある.この総説では,この種の試験について,医薬品や医療機器の試験と共通する問題・異なる問題を取り上げて検討している.

REVIEW ARTICLE

  • 骨髄増殖性疾患
    Myeloproliferative Disorders

    骨髄増殖性疾患は真性多血症,本態性血小板血症,骨髄線維症から成り,緩徐に進行するクローン性造血器腫瘍である.これらの疾患の臨床症状は,その遺伝的要因と同様に,重複している.

PERSPECTIVE

  • 事前指示書の法的要件をなくす
    Delegalizing Advance Directives

    法律上の手続きが事前指示書の作成の障壁となっている.法的な要件をなくすことで,事前指示書を医療制度に組み込むことがより容易になり,患者の意図した目標を達成するために使用される可能性が高まると考えられる.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 後頭骨頸椎固定術後の嚥下障害
    Dysphagia after Occipitocervical Fusion

    後頭骨頸椎固定術後の嚥下障害

    64 歳の男性が,環軸関節亜脱臼に対する後頭骨頸椎固定術後に嚥下障害を呈した.嚥下造影検査で鼻咽頭逆流と嚥下遅延が認められた.NEJM.org で動画をご覧いただけます.

NEJM QUICK TAKE

  • ミノサイクリンと多発性硬化症の発症
    Minocycline and Onset of MS

    ミノサイクリンと多発性硬化症の発症

    最初の脱髄症状が発現した患者では,多発性硬化症へ進展する割合が高い.発症を予防,あるいは遅らせる方法はあるのか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 疼痛に対処する
    Responding to Pain

    Susan Glod が,オピオイド危機に際しての,十分な疼痛緩和の提供について論じている.