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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 27, 2018
Vol. 379 No. 26

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • BRCA 変異陽性の卵巣癌に対するオラパリブ維持療法
    Maintenance Olaparib in Ovarian Cancer with Mutant BRCA

    BRCA 変異陽性の進行卵巣癌で,白金製剤ベースの化学療法後に奏効が得られた女性のうち,オラパリブ維持療法を 2 年間行った例では,プラセボ投与例と比較して無増悪生存期間の中央値が約 3 年延長した.

  • ICU におけるせん妄に対する抗精神病薬
    Antipsychotics for ICU Delirium

    せん妄を呈する重症疾患患者 566 例を対象とした多施設共同試験で,ハロペリドールまたはジプラシドンを使用しても,プラセボと比較して,せん妄および昏睡の持続期間に有意な効果は認められなかった.副作用と錐体外路障害の発現率は全群で同程度であった.

  • 慢性リンパ性白血病に対するイブルチニブ
    Ibrutinib in Chronic Lymphocytic Leukemia

    未治療慢性リンパ性白血病の高齢患者では,イブルチニブの単独またはリツキシマブとの併用による治療は,無増悪生存期間に関してベンダムスチン+リツキシマブによる治療よりも優れていた.イブルチニブを含む 2 つのレジメンは同程度に有効であった.

  • スフィンゴモナスの院内伝播
    Nosocomial Transmission of Sphingomonas

    2016 年に NIH 臨床センターで Sphingomonas koreensis 感染のまれなクラスターが観察された.その後の全ゲノム配列決定を用いた調査で,伝播が 10 年にわたり持続していたことと,院内の配管が定着場所であることを明らかにした.

  • 短報:トファシチニブと皮膚サルコイドーシスの RNA 配列決定
    Brief Report: Tofacitinib and RNA Sequencing of Cutaneous Sarcoidosis

    従来の治療に抵抗を示した皮膚サルコイドーシスの 1 例で,トファシチニブ投与により臨床的改善が認められ,中止により再発した.皮膚病変標本の RNA 配列決定で,トファシチニブに反応を示した JAK-STAT の調節不全が認められた.

CORRESPONDENCE

  • 祖先と慢性腎臓病の遺伝的リスク
    Ancestry and Genetic Risk of Chronic Kidney Disease

    アフリカ西部の遺伝的祖先をもつアメリカ大陸の多くの集団において,慢性腎臓病のリスクを付与する APOL1 多様体の保有率は 1~22%である.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 下顎クローヌスと四肢の線維束性収縮
    Jaw Clonus and Limb Fasciculations

    下顎クローヌスと四肢の線維束性収縮

    24 歳の男性が,嚥下障害,構音障害,四肢脱力が進行して受診した.身体診察で,下顎クローヌスと筋線維束収縮が認められた(動画で紹介する).これは筋萎縮性側索硬化症の診断と一致する.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • ステロイド性骨粗鬆症
    Glucocorticoid-Induced Osteoporosis

    ステロイド性骨粗鬆症

    ステロイド治療の開始にあたっては,骨折リスクのスクリーニングが適応となる.年齢,骨密度,骨折リスク評価ツールのスコアに基づきリスクが高いと考えられる場合は,薬理学的治療が推奨される.ビスホスホネート製剤が一次治療として推奨される.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 再発性副鼻腔炎,咳嗽,気管支拡張症を呈する女性
    A Woman with Recurrent Sinusitis, Cough, and Bronchiectasis

    再発性副鼻腔炎,咳嗽,気管支拡張症を呈する女性

    47 歳の女性が,進行性の咳嗽と気管支拡張症を伴う再発性副鼻腔炎のため,外来呼吸器科クリニックで評価を受けた.喀痰検査では,抗酸菌が 3+~4+であった.診断検査が行われた.

NEJM QUICK TAKE

  • 卵巣癌の転帰を改善する
    Improving Outcomes in Ovarian Cancer

    卵巣癌の転帰を改善する

    新たに進行卵巣癌と診断された患者の大部分は,手術と白金製剤ベースの化学療法による標準治療後は癌の所見が認められないが,約 70%は 3 年以内に再発する.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • オピオイドと癌性疼痛
    Opioids and Cancer Pain

    オピオイドと癌性疼痛

    Alison Loren が,がんサバイバーにおけるオピオイド使用障害のリスクと,鎮痛薬の慎重な処方について論じている.