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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 16, 2020
Vol. 382 No. 3

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 全身性エリテマトーデスに対するアニフロルマブ
    Anifrolumab for Systemic Lupus Erythematosus

    I 型インターフェロン受容体サブユニット 1 に対するモノクローナル抗体アニフロルマブの第 3 相試験で,ループススコアの複合主要エンドポイントにおける利益が示された.以前に行われた第 3 相試験では試験の主要目的は達成できなかったが,副次的エンドポイントにおける効果を認めた.

  • 瘙痒のある血液透析患者におけるジフェリケファリン
    Difelikefalin in Hemodialysis Patients with Pruritus

    二重盲検プラセボ対照第 3 相試験で,中等度~重度の瘙痒を有する血液透析中の患者を,選択的κオピオイド受容体阻害薬ジフェリケファリン群とプラセボ群に無作為に割り付け,12 週間投与した.ジフェリケファリンは,プラセボと比較して瘙痒の重症度を有意に低下させ,QOL を改善させた.

  • 早産児に対するエリスロポエチンの試験
    A Trial of Erythropoietin in Preterm Infants

    超早産児を対象とした多施設共同無作為化試験で,高用量のエリスロポエチン投与を生後 24 時間~修正齢 32 週まで行っても,2 歳の時点で重度の神経発達障害または死亡のリスクは低くならなかった.

  • リポ蛋白(a)値を低下させる
    Lowering Lipoprotein(a)

    血漿中のリポ蛋白(a)高値は心血管疾患の危険因子であり,リポ蛋白(a)をコードする LPA メッセンジャー RNA を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドには,リポ蛋白(a)値を低下させられる可能性がある.この試験では,確立された心血管疾患を有する患者においても同様の効果があるかどうかが検討された.

  • 短報:インターフェロンシグナル伝達を抑制する
    Brief Report: Tamping Down Interferon Signaling

    USP18 の機能喪失型変異とインターフェロン刺激遺伝子の過剰発現を認める新生児が,インターフェロンシグナル伝達を抑制するルキソリチニブで試験的に治療された.治療開始後,患児の臨床経過に改善がみられた.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 発熱と呼吸不全を呈する男性
    A Man with Fever and Respiratory Failure

    64 歳の男性が,急速進行性糸球体腎炎によると推定される急性腎不全のため入院した.血漿交換とステロイド,シクロホスファミド,リツキシマブによる治療が開始された.約 2 週間後,発熱,痛みを伴う口腔潰瘍,労作時呼吸困難,湿性咳嗽,呼吸窮迫状態が出現した.診断のための検査が行われた.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • アミオダロンによる皮膚の変色
    Skin Discoloration from Amiodarone

    アミオダロンによる皮膚の変色

    心房細動の既往を有し,アミオダロンで治療中の 81 歳の男性が,転倒後に救急部を受診した.身体診察では,鼻,両頬,額の青色・灰色の変色を認めた.この変色はアミオダロンに関連するものである.

REVIEW ARTICLE

  • 自殺
    Suicide

    自殺

    自殺は世界の年間死亡数の約 1.5%を占めている.危険因子には集団レベルのものと個人レベルのものがあり,心理学的モデルは個人のリスクに取り組んでいる.自殺リスクを評価するためのモデルとツールは,不完全ではあるが多少の指針を提供している.

NEJM QUICK TAKE

  • 瘙痒を有する血液透析患者の痒みを抑制する
    Reducing Itch in Hemodialysis Patients with Pruritus

    瘙痒を有する血液透析患者の痒みを抑制する

    慢性腎臓病に関連する瘙痒は血液透析患者の 60%超にみられ,睡眠不足,抑うつ,感染症・死亡のリスクに関連する全身性の強い痒みを伴うことが多い.現在米国や欧州で承認されている治療法はなく,適応外の治療は有効性が限られているか,相当な副作用があることが示されている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 精神医学における対話の実践
    Dialogic Praxis in Psychiatry

    精神医学における対話の実践

    Dominique Béhague が,双方向性の,批判的な解析と学習に依存した治療戦略について論じている.