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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 31, 2022
Vol. 386 No. 13
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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ワクチン接種後および過去の感染後の Covid-19
Covid-19 after Vaccination and Previous Infection35,000 人超の医療従事者のコホートで,BNT162b2 ワクチンを 2 回接種した人には,その接種間隔にかかわらず Covid-19 に対する高い防御効果が認められたが,その効果は 6 ヵ月後に減弱し始めた.感染歴があり,ワクチン接種を受けた人では,感染歴なしでワクチン接種を受けた人と比較して,免疫の有効性と持続性(1 年超)が認められた.
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SARS-CoV-2 感染回復後のワクチン接種
Vaccination after Recovery from SARS-CoV-2 Infectionイスラエルの後ろ向きコホート研究で,Covid-19 ワクチン接種前に SARS-CoV-2 に感染し回復した 149,032 例が,回復後にワクチンを接種したか,未接種のままであったかで再感染率を検討するため,270 日間追跡された.再感染率は,未接種者では 100,000 人あたり 10.21 例/日,接種者では 2.46 例/日であった.
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女性の腹圧性尿失禁に対するミニスリング手術
Mini-Slings for Stress Incontinence in Women女性の腹圧性尿失禁に対するミニスリング手術と中部尿道スリング手術とを比較した無作為化非劣性試験で,ミニスリングは 15 ヵ月の時点での患者報告による治療成功に関して,中部尿道スリングに対して非劣性を示し,3 年の時点でも群間差は同程度であった.性交痛の頻度はミニスリング群のほうが高かった.
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三日熱マラリア原虫マラリアに対する高用量プリマキン
Higher-Dose Primaquine for Plasmodium vivax Malaria三日熱マラリア原虫の休眠体は,初感染から数ヵ月後の再発をもたらす可能性がある.プリマキンは,そのような再発の予防に用いられている.この報告では,プリマキンの総投与量を増やすことで(14 日間で 7.0 mg/kg),標準的な総投与量(7 日間で 3.5 mg/kg)よりも有効性が高くなることが示された.
REVIEW ARTICLE
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減圧症と動脈ガス塞栓症
Decompression Sickness and Arterial Gas Embolism減圧症と動脈ガス塞栓症(AGE)は非特異的な症状を呈し,患者の最近のダイビング歴や,AGE の医原性原因の可能性を念頭においておかないと誤診しやすい.この総説では,これらの疾患の病態生理,臨床的特徴,治療について概説している.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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腸結核
Intestinal Tuberculosis36 歳の女性が,急激な腹痛と,亜急性の全身症状を訴えて受診した.画像検査で横隔膜下に遊離ガスが認められ,手術室に運ばれた.手術室では回腸に 6 ヵ所の穿孔が認められた.組織培養で結核菌の発育が確認され,腸結核の診断が確定した.
CASE RECORDS VIDEOS
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ファブリー病における心臓の画像検査
Cardiac Imaging in Fabry's Diseaseファブリー病を有する 78 歳の男性では,心臓の画像検査で左室壁の肥厚が認められ,左室流出路閉塞の所見は認められなかった.
NEJM QUICK TAKE
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ワクチン接種後と過去の感染後の SARS-CoV-2 感染
SARS-CoV-2 Infection after Vaccination and Previous InfectionCovid-19 ワクチン接種,および SARS-CoV-2 への自然感染で得られる免疫による防御期間は不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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Covid-19 回復後のワクチン接種
Vaccination after Covid-19 Recoveryガイドラインでは SARS-CoV-2 感染から回復した患者の Covid-19 ワクチン接種を推奨しているが,再感染に対する有効性がどの程度かは不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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三日熱マラリア原虫マラリアに対する高用量プリマキン
Higher-Dose Primaquine for P. vivax Malariaアメリカ大陸の大部分では,三日熱マラリア原虫マラリアに推奨されているプリマキンを主体とする治療は,再発の予防に中等度の有効性しかない.高用量のプリマキンにより再発を減らせるかどうかは不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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イベルメクチン訴訟
The Ivermectin LawsuitsChristopher Robertson が,イベルメクチンへのアクセスを求めて患者が病院を訴えた訴訟の結果と,その意義について論じている.