The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

June 24, 1999 Vol. 340 No. 25

各種の食事に含まれる水素添加脂質の血清リポ蛋白コレステロール濃度に対する影響
Effects of Different Forms of Dietary Hydrogenated Fats on Serum Lipoprotein Cholesterol Levels

A.H. LICHTENSTEIN, L.M. AUSMAN, S.M. JALBERT, AND E.J. SCHAEFER

背景

トランス配置に 1 個以上の二重結合を含んでいる脂肪酸は,水素添加脂質にみられる脂肪酸であるが,シス配置にしか二重結合を含んでいない不飽和脂肪酸と比較して,血清リポ蛋白コレステロール濃度に対して有害な影響があることが代謝研究によって示唆されている.そこで,われわれは,トランス型脂肪酸の含有量が大きく異なった食事が,血清リポ蛋白コレステロール濃度に与える影響を比較した.

方 法

男女各 18 例に,6 種類の食事を無作為な順序で 35 日間摂取させた.各食事中の食物は同一とし,各食事の熱量の 30%は脂質で摂取されるようにした.そして,その脂質の 2 / 3 に,ダイズ油(脂質 100 g 当りのトランス型脂肪酸が< 0.5 g),半液状マーガリン(100 g 当り< 0.5 g),ソフトマーガリン(100 g 当り 7.4 g),ショートニング(100 g 当り 9.9 g),あるいはスティックマーガリン(100 g 当り 20.1 g)を使用した.血清中のリポ蛋白コレステロール,トリグリセリド,およびアポリポ蛋白の濃度に対するこれらの食事の影響を,バターに富んだ食事,すなわち飽和脂質の含有率の高い食事の影響と比較した.

結 果

被験者がバターに富んだ食事を摂取したときの低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールの平均(± SD)血清濃度は 177 ± 32 mg / dL(4.58 ± 0.85 mmol / L),高比重リポ蛋白(HDL)コレステロールの平均血清濃度は 45 ± 10 mg / dL(1.2 ± 0.26 mmol / L)であった.被験者がダイズ油,半液状マーガリン,ソフトマーガリン,ショートニング,およびスティックマーガリンに富んだ食事を摂取したときには,LDL コレステロールの濃度は,平均で,それぞれ 12%,11%,9%,7%,および 5%低下した; HDL コレステロールの濃度は,それぞれ 3%,4%,4%,4%,および 6%低下した.HDL コレステロールに対する総コレステロールの比は,ダイズ油の食事と半液状マーガリンの食事の摂取後にもっとも低く,スティックマーガリンの食事の摂取後にもっとも高かった.

結 論

今回の試験結果は,トランス型脂肪酸と飽和脂質の含有量が少ない食品の摂取には,血清リポ蛋白コレステロール濃度に対する有益な作用があるということを示している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 340 : 1933 - 40. )