The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

September 30, 1999 Vol. 341 No. 14

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

難治性狭心症の患者における経心筋的血行再建術と薬物療法の比較
Comparison of Transmyocardial Revascularization with Medical Therapy in Patients with Refractory Angina

K.B. ALLEN AND OTHERS

背景

経心筋的血行再建術には,狭心症の緩和を目的としたレーザーによる心筋層の脈管形成も含まれる.そこで,われわれは,難治性の第 IV 群狭心症(カナダ循環器学会(the Canadian Cardiovascular Society)の基準による分類)の患者を対象として,ホルミウムレーザーによる経心筋的血行再建術と薬物療法の安全性および有効性の比較を行った.

方 法

1996 年 3 月~ 1998 年 7 月に 18 施設で実施したプロスペクティブ試験において,経皮的あるいは外科的な再灌流の治療を受けることができなかった薬物療法に不応な第 IV 群狭心症および冠動脈疾患の患者 275 例を,術後も薬物療法を継続する経心筋的血行再建術(132 例),または薬物療法のみ(143 例)に無作為に割り付けた.

結 果

1 年間の追跡調査後に,経心筋的血行再建術を受けた患者では 76%に狭心症の改善(狭心症分類の 2 段階以上の改善)が認められたのに対して,薬物療法のみを受けた患者では 32%しか改善しなかった(p < 0.001).1 年目の時点における Kaplan-Meier 法を用いた生存率の推定値は(intention-to-treat 解析),経心筋的血行再建術に割り付けられた患者と薬物療法のみに割り付けられた患者で同程度であった(それぞれ 84%および 89%; p = 0.23).1 年目の時点で,経心筋的血行再建術群の患者は,心イベント無発生生存率が有意に高く(54%,これに対して薬物療法群では 31%; p < 0.001),治療失敗からの脱却率(73% 対 47%,p < 0.001),および心臓に関連した再入院からの解放率も有意に高かった(61% 対 33%,p < 0.001).運動負荷試験と QOL のスコアも,経心筋的血行再建術群が薬物療法群よりも有意に高かった(運動負荷試験,5.0 MET[代謝当量]対 3.9 MET; p = 0.05; QOL のスコア,21 対 12; p = 0.003).しかしながら,タリウムスキャンで評価した心筋灌流には,2 群間に有意な差は認められなかった.

結 論

薬物療法の継続とともに経心筋的血行再建術を受けた難治性の狭心症患者は,薬物療法のみを受けた同様の患者と比較して,狭心症の改善,心イベント無発生生存率,治療失敗からの脱却率,および心臓に関連した再入院からの解放率に関する治療結果が有意に優れていた.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 341 : 1029 - 36. )