August 26, 1999 Vol. 341 No. 9
肺外結核の女性における産科的転帰
Obstetrical Outcomes among Women with Extrapulmonary Tuberculosis
N. JANA, K. VASISHTA, S.C. SAHA, AND K. GHOSH
結核,とくに肺外結核の有病率は世界的に上昇し続けている.しかしながら,肺外結核の女性における妊娠転帰に関する情報は限られているために,われわれは,これらの女性とその新生児の妊娠および分娩の経過と周産期転帰について検討を行った.
1983~93 年に,肺外結核の妊娠女性 33 例(結核性リンパ節炎 12 例,腸 9 例,骨格 7 例,腎 2 例,髄膜 2 例,および子宮内膜結核 1 例)について,分娩を終えるまでの追跡調査を行った.これらの 33 例のうちの 29 例は,妊娠期間中に抗結核治療を受けていた.出生前合併症,分娩時イベント,および周産期転帰を,これらの女性と年齢,出産経歴,および社会経済状態がマッチした結核ではない 132 例の健常な妊娠女性と比較した.
結核性リンパ節炎は,妊娠や分娩の経過あるいは周産期転帰に影響を及ぼさなかった.しかしながら,他の肺外部位に結核の感染巣があった 21 例の女性では,対照女性と比較して,出生前の入院率が高く(24% 対 2%,p < 0.001),新生児の出生直後のアプガースコアが低く(≦ 6)(19% 対 3%,p = 0.01),低出生体重(< 2,500 g)児が多かった(33% 対 11%,p = 0.01).
リンパ節に限局した肺外結核は産科的転帰に影響を及ぼさないが,他の部位の肺外結核は妊娠転帰に悪影響を及ぼす.