The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 3, 2019 Vol. 381 No. 14

慢性特発性蕁麻疹に対するリゲリズマブ
Ligelizumab for Chronic Spontaneous Urticaria

M. Maurer and Others

背景

慢性特発性蕁麻疹患者の大半において,現在使用できる治療法のほとんどは症状の完全なコントロールをもたらさない.リゲリズマブ(ligelizumab)は,次世代高親和性ヒト化抗 IgE モノクローナル抗体である.中等症~重症の慢性特発性蕁麻疹を有し,H1-抗ヒスタミン薬を承認用量またはそれより高用量で単剤投与するか,H2-抗ヒスタミン薬またはロイコトリエン受容体拮抗薬と併用投与してもコントロールが不十分な患者におけるリゲリズマブの用量反応関係と,オマリズマブおよびプラセボと比較した有効性と安全性についてはデータが限られている.

方 法

第 2b 相用量設定試験で,患者を,リゲリズマブ 24 mg 4 週ごと投与群,72 mg 4 週ごと投与群,240 mg 4 週ごと投与群,オマリズマブ 300 mg 4 週ごと投与群,プラセボ 4 週ごと投与群と,リゲリズマブ 120 mg 単回投与群に無作為に割り付けた.いずれも皮下投与で,投与期間は 20 週間とした.蕁麻疹,瘙痒,血管性浮腫の症状を 1 週間の活動性スコアによりモニタリングした.主な目的は,蕁麻疹の完全なコントロール(0~21 の尺度で,スコアが高いほど蕁麻疹が重度であることを示す 1 週間の蕁麻疹重症度スコアが 0)に関する用量反応関係を明らかにすることとし,主要評価項目であるこの反応を 12 週の時点で評価した.症状の完全なコントロールは,1 週間の蕁麻疹活動性スコア(0~42 の尺度で,スコアが高いほど重症であることを示す)が 0 であることとした.試験期間を通じて安全性を解析した.

結 果

382 例を無作為化した.12 週の時点で蕁麻疹の完全なコントロールが得られた患者は,リゲリズマブ 24 mg 群で 30%,72 mg 群で 51%,240 mg 群で 42%であったのに対し,オマリズマブ群では 26%であり,プラセボ群にはいなかった.用量反応関係が確立された.12 週の時点で症状の完全なコントロールが得られた患者は,リゲリズマブ 24 mg 群で 30%,72 mg 群で 44%,240 mg 群で 40%であったのに対し,オマリズマブ群では 26%であり,プラセボ群にはいなかった.この小規模かつ短期の試験では,リゲリズマブとオマリズマブの安全性に関する懸念は生じなかった.

結 論

リゲリズマブ 72 mg または 240 mg による治療で慢性特発性蕁麻疹の症状の完全なコントロールが得られた患者の割合は,オマリズマブまたはプラセボよりも高かった.(ノバルティスファーマ社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02477332)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 1321 - 32. )