The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 7, 2019 Vol. 381 No. 19

左主幹部病変に対する PCI と CABG との 5 年後の転帰の比較
Five-Year Outcomes after PCI or CABG for Left Main Coronary Disease

G.W. Stone and Others

背景

左主幹部病変を有する患者における現代の薬剤溶出性ステントを用いた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の,冠動脈バイパス術(CABG)と比較した長期転帰は,明確には確立されていない.

方 法

解剖学的複雑性(参加施設での評価に基づく)が低~中程度の左主幹部病変を有する患者 1,905 例を,フルオロポリマーベースのエベロリムス溶出性コバルトクロムステントを用いた PCI を受ける群(PCI 群 948 例)と,CABG を受ける群(CABG 群 957 例)に無作為に割り付けた.主要転帰は死亡,脳卒中,心筋梗塞の複合とした.

結 果

5 年の時点で,主要転帰イベントは PCI 群の 22.0%と CABG 群の 19.2%に発生した(差 2.8 パーセントポイント,95%信頼区間 [CI] -0.9~6.5,P=0.13).全死因死亡の頻度は,PCI 群のほうが CABG 群よりも高かった(13.0% 対 9.9%,差 3.1 パーセントポイント,95% CI 0.2~6.1).PCI 群と CABG 群とで,確定された心血管死の発生率(それぞれ 5.0%と 4.5%,差 0.5 パーセントポイント,95% CI -1.4~2.5)と,心筋梗塞の発生率(10.6%と 9.1%,差 1.4 パーセントポイント,95% CI -1.3~4.2)に有意差は認められなかった.すべての脳血管イベントの頻度は PCI 後のほうが CABG 後よりも低かったが(3.3% 対 5.2%,差 -1.9 パーセントポイント,95% CI -3.8~0),脳卒中の発生率に群間で有意差は認められなかった(2.9%と 3.7%,差 -0.8 パーセントポイント,95% CI -2.4~0.9).虚血による血行再建術の頻度は,PCI 後のほうが CABG 後よりも高かった(16.9% 対 10.0%,差 6.9 パーセントポイント,95% CI 3.7~10.0).

結 論

解剖学的複雑性が低~中程度の左主幹部病変を有する患者では,PCI と CABG とで,5 年の時点での死亡,脳卒中,心筋梗塞の複合転帰の発生率に有意差は認められなかった.(アボット バスキュラー社から研究助成を受けた.EXCEL 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01205776)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 1820 - 30. )