The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 1, 2019 Vol. 381 No. 5

慢性リンパ性白血病に対するイブルチニブ–リツキシマブまたは化学免疫療法
Ibrutinib–Rituximab or Chemoimmunotherapy for Chronic Lymphocytic Leukemia

T.D. Shanafelt and Others

背景

未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対するイブルチニブ–リツキシマブによる治療の有効性に関するデータは,フルダラビン,シクロホスファミド,リツキシマブによる標準的な化学免疫療法と比較して限られている.

方 法

第 3 相試験で,70 歳以下の未治療 CLL 患者を,イブルチニブとリツキシマブを(イブルチニブを単独で 1 サイクル投与後に)6 サイクル投与し,その後は病勢進行までイブルチニブを投与する群と,フルダラビン,シクロホスファミド,リツキシマブによる化学免疫療法を 6 サイクル行う群に(2:1 の割合で)無作為に割り付けた.主要エンドポイントは無増悪生存期間とし,全生存期間を副次的エンドポイントとした.計画されていた中間解析の結果を報告する.

結 果

529 例が無作為化された(イブルチニブ–リツキシマブ群 354 例,化学免疫療法群 175 例).追跡期間中央値 33.6 ヵ月の時点で,無増悪生存期間の解析結果は,イブルチニブ–リツキシマブのほうが化学免疫療法よりも良好であり(3 年の時点で 89.4% 対 72.9%,病勢進行または死亡のハザード比 0.35,95%信頼区間 [CI] 0.22~0.56,P<0.001),プロトコールで規定した中間解析の有効性の閾値を満たしていた.全生存期間の解析結果も,イブルチニブ–リツキシマブのほうが化学免疫療法よりも良好であった(3 年の時点で 98.8% 対 91.5%,死亡のハザード比 0.17,95% CI 0.05~0.54,P<0.001).免疫グロブリン重鎖可変領域(IGHV)の変異を有しない患者を含めたサブグループ解析では,イブルチニブ–リツキシマブは化学免疫療法よりも無増悪生存期間が良好であった(3 年の時点で 90.7% 対 62.5%,病勢進行または死亡のハザード比 0.26,95% CI 0.14~0.50).IGHV の変異を有する患者の 3 年無増悪生存率は,イブルチニブ–リツキシマブ群で 87.7%,化学免疫療法群で 88.0%であった(病勢進行または死亡のハザード比 0.44,95% CI 0.14~1.36).グレード 3 以上の有害事象(薬剤に起因するかどうかを問わず)の発現率は 2 群で同程度であり(イブルチニブ–リツキシマブ群 352 例中 282 例 [80.1%],化学免疫療法群 158 例中 126 例 [79.7%]),一方,グレード 3 以上の感染性の合併症の頻度はイブルチニブ–リツキシマブ群のほうが化学免疫療法群よりも低かった(37 例 [10.5%] 対 32 例 [20.3%],P<0.001).

結 論

70 歳以下の未治療 CLL 患者において,イブルチニブ–リツキシマブレジメンは,標準的な化学免疫療法レジメンよりも無増悪生存期間と全生存期間が良好であった.(米国国立がん研究所,ファーマサイクリックス社から研究助成を受けた.E1912 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02048813)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 432 - 43. )