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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 14, 2019
Vol. 381 No. 20
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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新規天然痘ワクチンの第 3 相試験
A Phase 3 Trial of a New Smallpox Vaccine天然痘ワクチンの候補である改変ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)が,440 人で検討された.MVA は,確立されたワクシニアワクチンと同程度の免疫応答を引き起こし,ヒト感染モデルでのワクシニア複製を減弱させた.
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Apple Watch で心房細動を検知する
Detecting Atrial Fibrillation with the Apple Watch研究者らは,スマートフォンアプリを用いて 419,297 人の参加者を登録し,不整脈のモニタリングを行った.2,161 人で心房細動を示唆するパターンが検知され,その後この 2,161 人は,心房細動の有無を確認するため,7 日間装着する心電図モニターデバイスを受け取った.
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ベーチェット症候群の口腔潰瘍に対するアプレミラスト
Apremilast for Oral Ulcers in Behçet’s Syndromeベーチェット症候群患者を対象とした第 3 相試験で,小分子ホスホジエステラーゼ 4 阻害薬であるアプレミラストは,12 週間の投与で,プラセボと比較して口腔潰瘍の数と潰瘍による痛みを減らし,QOL の指標を改善した.有害事象は下痢,悪心,頭痛などであった.
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再発卵巣癌に対する細胞腫瘍減量手術
Surgical Cytoreduction of Recurrent Ovarian Cancer米国国立がん研究所(NCI)が助成した無作為化臨床試験で,再発卵巣癌患者は,化学療法前に腫瘍減量手術を受けることで,化学療法のみと比較して利益を得られるかどうかを検討した.手術を受けた患者と化学療法のみを受けた患者とで,転帰に有意な差は認められなかった.
SPECIAL REPORT
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ClinicalTrials.gov 開始 10 年の現状
10-Year Update on ClinicalTrials.govClinicalTrials.gov が臨床試験の結果を報告するデータベースを立ち上げて 10 年が経ち,データベースには約 36,000 件の試験の結果が収載されている.著者らは,結果報告に関連する法律・規制・政策,報告の頻度における経時的な動向,報告される結果の完全性と質の必要条件に対するアドヒアランスについて論じている.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ベルベット様の手掌
Velvety Palms73 歳の男性が,両手掌の痒み・痛みを伴う病変を訴えて受診した.病変の外観は牛の胃様手掌(tripe palms)に一致した.胸部 CT が行われ,転移性肺癌の診断が下された.
REVIEW ARTICLE
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急性上気道閉塞
Acute Upper Airway Obstruction急性上気道閉塞は原因がさまざまであり,顕著な病態生理学的特徴がある.高流量酸素投与は依然として管理の基盤であるが,設備の改善によって治療が成功する可能性が高まっている.麻酔技術と手術技術の進歩もまた,成功率を向上させている.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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汎血球減少と皮疹を呈する男性
A Man with Pancytopenia and Rash66 歳の男性が,汎血球減少と皮疹の評価のため受診した.診察で両脚の鱗屑を伴う紅斑を認め,リンパ節腫脹は認めなかった.陽電子放射断層撮影では,脾臓での 18F-フルオロデオキシグルコースの取込みが増加していることが明らかになった.診断のための検査が行われ,管理の意思決定がなされた.
NEJM QUICK TAKE
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天然痘に対する新規ワクチン
A New Vaccine against Smallpox天然痘の根絶によって天然痘ウイルスの偶発的または意図的な再伝播のリスクが排除されたわけではなく,また,種痘は大きな成功を収めたものの,従来のワクチンの毒性は強い可能性があった.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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剖検の意義
The Value of AutopsiesKevin De Cock が,剖検やその他の死後調査が,研究や公衆衛生にもたらす利益について論じている.