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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

November 26, 2020
Vol. 383 No. 22

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 2 型糖尿病に対する週 1 回のインスリンアイコデク
    Once-Weekly Insulin Icodec for Type 2 Diabetes

    無作為化二重盲検ダブルダミー第 2 相試験で,インスリン治療歴のない 2 型糖尿病患者を対象に,基礎インスリンアナログであるインスリンアイコデクの週 1 回投与の有効性と安全性を,インスリングラルギン U100 の 1 日 1 回投与と比較した.週 1 回のアイコデクは,血糖降下作用と安全性プロファイルが 1 日 1 回のグラルギンと同様であった.

  • 心房細動を有する生体弁僧帽弁置換術後の患者に対するリバーロキサバン
    Rivaroxaban in AF and a Bioprosthetic Mitral Valve

    心房細動を有する生体弁僧帽弁置換術後の患者を対象にリバーロキサバンと用量調節ワルファリンを比較した無作為化試験で,リバーロキサバンは,主要転帰である 12 ヵ月の時点での死亡,主要心血管イベント,大出血の発生までの平均期間に関して,ワルファリンに対し非劣性を示した.

  • 気管支拡張症に対する好中球エラスターゼ阻害
    Neutrophil Elastase Inhibition in Bronchiectasis

    気管支拡張症の成因における好中球セリンプロテアーゼの因果的役割を,プロテアーゼ活性阻害薬ブレンソカチブを用いて検討した.ブレンソカチブを投与した場合,プラセボを投与した場合よりも気管支拡張症の初回増悪までの期間が延長した.

  • 新生児蘇生におけるラリンジアルマスク
    Laryngeal Mask Airway in Neonatal Resuscitation

    仮死新生児を対象にカフなしのラリンジアルマスク換気とフェイスマスク換気とを比較した無作為化試験で,ラリンジアルマスクは,早期新生児死亡と中等症~重症の低酸素性虚血性脳症に関して,フェイスマスクよりも優れてはいなかった.

SPECIAL ARTICLE

  • 女性医師と大学での昇進
    Women Physicians and Academic Promotion

    1979~2013 年の米国の全医学部の卒業生のデータを解析したところ,女性は助教から准教授,准教授から教授に昇進する確率が男性よりも低かった.学科長に任命される確率も,女性は男性より低かった.性差に経時的な縮小はみられなかった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • リンパ節腫脹と点状出血を認める男性
    A Man with Lymphadenopathy and Petechiae

    35 歳の男性が,リンパ節腫脹と血小板減少症(血小板数 0/μL)で入院した.4 ヵ月前に,鼠径部に痛みを伴わないリンパ節腫脹が出現していた.腫大したリンパ節の生検で,壊死,線維化,炎症を認めたが,悪性細胞は認めなかった.診断手技が行われた.

SPECIAL REPORT

  • 山火事,地球規模の気候変動,ヒトの健康
    Wildfires, Global Climate Change, and Human Health

    山火事の頻度は増加しており,気候の変動に伴いさらに増加すると予測される.健康への影響として,熱傷やメンタルヘルスへの影響のほか,煙に含まれる大気汚染物質によるリスクがある.炭素排出量を削減して地球の気温上昇を産業革命前の水準から 2.0℃または 1.5℃に抑えれば,山火事のリスクは大幅に低減するであろう.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 胃のなかの回虫
    Ascaris in the Stomach

    胃のなかの回虫

    20 歳の男性が腹痛で受診した.超音波検査で,胃のなかで動く管状の高輝度構造物が認められた(動画で示す).寄生虫卵と原虫を調べる糞便検査で受精卵が認められ,回虫症の診断が下された.

NEJM QUICK TAKE

  • 2 型糖尿病に対する週 1 回の治療
    Once-Weekly Treatment for Type 2 Diabetes

    2 型糖尿病に対する週 1 回の治療

    2 型糖尿病患者は,現在の 1 日 1 回の治療選択肢よりも,注射の回数が少なく柔軟な治療を通常は好むと考えられる.注射の回数を減らすことにより,インスリン治療のアドヒアランスが向上し,血糖コントロールが改善する可能性がある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • Covid-19 と妊娠
    Covid-19 and Pregnancy

    Covid-19 と妊娠

    Sonja Rasmussen が,公衆衛生上の緊急事態下での,妊娠計画の推進または延期に関する指針について論じている.