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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

September 16, 2010
Vol. 363 No. 12

ORIGINAL ARTICLE

  • 早期の急性呼吸窮迫症候群における神経筋遮断薬
    Neuromuscular Blockers in Early ARDS

    著者らは,急性呼吸窮迫症候群患者を対象に,神経筋遮断薬であるシサトラクリウムベシル酸塩を投与することにより筋麻痺を誘発した.プラセボ群と比較したところ,補正 90 日死亡率はシサトラクリウム群のほうが低く,神経筋遮断薬によるより重度の続発症はみられなかった.

  • 骨髄線維症における JAK1 と JAK2 の阻害
    JAK1 and JAK2 Inhibition in Myelofibrosis

    著者らは,骨髄線維症患者における新しい Janus キナーゼ 2(JAK2)の経口阻害薬の臨床活性について報告している.この薬剤によって,さまざまな症状が迅速に改善され,1 年以上抑制された.また急性白血病への進展が抑制されるようであった.

  • COPD の増悪に対する感受性
    Susceptibility to Exacerbation in COPD

    この研究では,COPD 患者の増悪発生率を 3 年間調査した.ある年における増悪のもっとも強力な予測因子は,その前年に生じた増悪の存在であった.

  • 禁煙法と小児喘息
    Smoke-free Legislation and Childhood Asthma

    この研究では,スコットランドにおいて公共の場での喫煙の禁止を定めた法律が,小児喘息の重症発作の発生率に及ぼす影響について検討した.喘息による入院率は,禁煙法の制定後,未就学児・就学児とも低下した.

  • ダルベポエチンと腎臓病
    Darbepoetin and Kidney Disease

    この研究では,慢性腎臓病 ・ 2 型糖尿病の患者を対象に,ダルベポエチンα に対する初期赤血球造血反応と転帰の関連を検証した.初期の赤血球造血反応が不良であることは,死亡または心血管イベントのリスク上昇と関連していた.

CLINICAL PRACTICE

  • 特発性切迫性尿失禁
    Idiopathic Urgency Urinary Incontinence

    62 歳の女性教師は,少なくとも週に 1 回は強い尿意切迫を感じ,急いでトイレに向かうときに尿が漏れることがあり,運動時に尿が漏れることもあった.軽度の高血圧症のため,ヒドロクロロチアジドを服用している.身体診察で,肥満であることと,腹部腫瘤または骨盤臓器脱を有していないことが判明した.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO

  • 眼のロア糸状虫症
    Ocular Loiasis

    眼のロア糸状虫症

    21 歳の女性が眼内で何かが動いている感覚を訴え受診した.全身症状・視覚症状はないという.既往で特記すべきことは,6 年前にナイジェリアに旅行したことのみである.

  • 鎖骨下動脈盗血症候群
    Subclavian Steal Syndrome

    高血圧,脂質異常症,糖尿病を有する 68 歳の男性が,ガーデニングの際に左手を使うとめまい,失神性めまい,霧視が発現すると訴え受診した.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • カルシウム腎結石
    Calcium Kidney Stones

    43 歳の男性が,再発性腎結石の評価のため受診した.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 膝関節の臨床評価
    Clinical Evaluation of the Knee

    膝関節はもっとも複雑な関節の一つである.膝関節の愁訴は,プライマリケア医が評価を行う筋骨格症状の中で 2 番目に頻度が高い.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 妊娠しにくい
    Hard to Conceive

    ネパール出身の 31 歳の女性が,過去 18 ヵ月間に,避妊をせずに性交渉を定期的に行ったが妊娠しなかったため,プライマリケア医を受診した.