- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 16, 2018
Vol. 379 No. 7
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
発症時刻不明の脳梗塞に対するアルテプラーゼ
Alteplase for Stroke with Unknown Onset発症時刻不明の脳梗塞患者に対する血栓溶解療法は控えられている.無作為化試験において,MRI 上梗塞の所見を認めるが,FLAIR 画像上は信号を認めない発症時刻不明の脳梗塞患者にアルテプラーゼを投与した結果,プラセボと比較して有意に良好な機能的転帰が得られた.
-
禁煙,体重,糖尿病,死亡
Smoking Cessation, Weight, Diabetes, and Mortalityこの研究において,大幅な体重増加を伴った禁煙は,2 型糖尿病の短期リスクの上昇に関連したが,心血管死亡および全死因死亡の減少に対する禁煙の利益を減少させなかった.
-
2 型糖尿病における危険因子と心血管転帰
Risk Factors and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes観察研究において,糖化ヘモグロビン,LDL コレステロール,アルブミン尿,血圧が目標範囲内にあり,喫煙をしない 2 型糖尿病患者は,一般集団と比較して,死亡,心筋梗塞,脳卒中のリスク超過はほとんどなかった.
-
HIV-1 治療のためのイバリズマブ
Ibalizumab for HIV-1 Treatment多剤耐性(MDR)HIV-1 感染症には新しい治療が必要とされている.CD4 に非競合的に結合することで HIV-1 の侵入を阻害する IgG4 モノクローナル抗体,イバリズマブ(ibalizumab)は,単群非盲検試験で,MDR HIV-1 に対する抗ウイルス活性を示した.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
-
内部出血を生体計測する
Biosensing Internal Bleedingブタモデルで行われた 3 部構造のバイオセンサーに関する最近の概念実証(proof-of-concept)研究で,消化管出血のリアルタイムでの検出が可能であることが示されている.
PERSPECTIVE
-
多剤耐性 HIV におけるイバリズマブ
Ibalizumab in Multidrug-Resistant HIVFDA は,多剤耐性 HIV 感染患者における薬剤の安全性と有効性の評価には合理化された試験デザインを推奨しており,イバリズマブについて最近そのような試験が行われた.しかし,医師と患者は,この研究デザインの限界を認識するべきである.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
食道閉鎖症と気管食道瘻
Esophageal Atresia and Tracheoesophageal Fistula出生時に無呼吸であった新生児.多量の口腔内分泌物があり,経鼻胃管挿入時に T2 レベルで抵抗があった.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
-
失神をきたした男性
A Man with Syncope冠動脈疾患と冠動脈バイパス術の既往がある 63 歳の男性が,失神をきたしたため受診した.心エコー検査にて,右房室間溝外側に 2 個の腫瘤を認めた.心臓イメージングを動画で紹介する.
REVIEW ARTICLE
-
肥大型心筋症
Hypertrophic Cardiomyopathy肥大型心筋症(HCM)はよくみられる心臓の遺伝性疾患であり,臨床的に無症状であることが多い.HCM はスポーツ選手における突然死の原因としてもとくに多いが,さまざまな介入により死亡率は年間 0.5%にまで低下した.
NEJM QUICK TAKE
-
急性期脳梗塞を治療する
Treating Acute Strokeアルテプラーゼ静注血栓溶解療法は,発症後 4.5 時間以内の急性期脳梗塞に対する標準治療であるが,多くの場合,発症時刻は不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
オピオイド不足に直面する
Facing an Opioid ShortageEduardo Bruera が,非経口オピオイドの不足が深刻ななかでの疼痛患者の治療について論じている.