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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 26, 2019
Vol. 381 No. 13
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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潰瘍性大腸炎に対するウステキヌマブ
Ustekinumab for Ulcerative Colitis中等症~重症の潰瘍性大腸炎の患者が,プラセボ投与を受ける群と,導入療法としてウステキヌマブ投与を受ける群に無作為に割り付けられた.導入療法に反応した患者には 2 回目の無作為化が行われ,ウステキヌマブまたはプラセボによる維持療法に割り付けられた.ウステキヌマブは,寛解の導入と維持に関してプラセボよりも有効であった.
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潰瘍性大腸炎に対するベドリズマブとアダリムマブとの比較
Vedolizumab versus Adalimumab for Ulcerative Colitis無作為化実薬対照試験で,中等症~重症の,活動期の潰瘍性大腸炎患者がベドリズマブ群とアダリムマブ群に割り付けられた.52 週の時点で,ベドリズマブは臨床的寛解と内視鏡的改善に関してアダリムマブよりも優れていたが,ステロイドなしでの臨床的寛解に関しては優れてはいなかった.
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黒人小児の喘息を管理する
Managing Asthma in Black Children吸入ステロイドの増量や長時間作用性β刺激薬(LABA)の追加が,中等症喘息の黒人小児に良好な転帰をもたらすかは明らかにされていない.驚くべきことに,この試験のデータから,吸入ステロイドの増量は,LABA の追加と同程度に有効であることが示された.
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短報:CRISPR–Cas9 による造血幹細胞中の CCR5 の欠失
Brief Report: CRISPR–Cas9 Deletion of CCR5 in Hematopoietic Stem CellsHIV 感染と急性リンパ性白血病を有し,いずれも寛解状態にある若年男性が,ドナー幹細胞による骨髄移植を受けた.移植された細胞のうち,CCR5 遺伝子の破壊が行われていたのは少数であった.ゲノム編集された細胞は生着した.破壊された遺伝子を保有する CD4 陽性細胞の割合はごくわずかであったが,そのような細胞は 19 ヵ月以上生存していた.
REVIEW ARTICLES
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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寒冷凝集素症における網状皮斑
Livedo Reticularis in Cold Agglutinin Disease70 歳の女性が,ウイルス性呼吸器感染症を発症してから 2 週間後にめまい,皮疹,溶血性貧血を訴えて受診した.皮疹は網状皮斑に一致し,寒冷凝集素症の診断が下された.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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意外な要素
The Element of Surpriseこの双方向性の症例報告では,疲労,息切れ,悪心,体重減少,軟便の症状で受診した 64 歳の女性を取り上げる.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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肺癌を有し胸痛を訴える女性
A Woman with Lung Cancer and Chest Pain65 歳の女性が胸痛と呼吸困難を訴えて受診した.その 3 週間前に,転移性 KRAS 変異陽性肺腺癌に対するニボルマブ治療が開始されていた.トロポニン T 値,D ダイマー値,血小板数が上昇した.診断検査が行われた.
NEJM QUICK TAKE
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黒人の小児・成人における喘息コントロール
Asthma Control in Black Children and Adults米国の喘息患者を対象とした疫学研究は,黒人患者のほうが白人患者よりも疾病負担が大きいことを示しているが,治療の推奨は,黒人の参加者が少ない試験に基づいている.さらに,喘息の薬物療法への反応は,多様な祖先を反映する遺伝子変異体の影響を受ける可能性がある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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移民家族への度重なる攻撃
Continued Attacks on Immigrant FamiliesBenard Dreyer が,米国における移民排斥感情という遺産に基づく政府の政策と措置について論じている.