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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 3, 2019
Vol. 381 No. 14
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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安定冠動脈疾患と糖尿病を有する患者におけるチカグレロル
Ticagrelor in Patients with Stable CAD and Diabetes安定冠動脈疾患と糖尿病を有する患者が,チカグレロル+アスピリンの投与を受ける群とプラセボ+アスピリンの投与を受ける群に無作為に割り付けられた.40 ヵ月の時点で,心血管死,心筋梗塞,脳卒中から成る複合有効性評価項目の発生率はチカグレロル群のほうがプラセボ群よりも低かったが,大出血の頻度はチカグレロル群のほうが高かった.
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慢性特発性蕁麻疹に対するリゲリズマブ
Ligelizumab for Chronic Spontaneous Urticariaリゲリズマブの用量反応試験において,リゲリズマブ 240 mg の投与を受けた患者の約半数で蕁麻疹の完全消失が認められたのに対し,推奨用量のオマリズマブの投与を受けた患者では約 1/4 にすぎなかった.
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HIV に感染した女性における妊娠中または産褥期のイソニアジド
Isoniazid in Pregnant and Postpartum Women with HIVこの報告では,HIV 感染している妊娠女性において,結核予防のためにイソニアジド療法を行うタイミングを評価した.妊娠期のイソニアジド療法では,産褥期と比較して有害妊娠転帰の発生率が高かった.
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ベトナムにおけるコミュニティ全体への結核スクリーニング
Community-wide Screening for Tuberculosis in Vietnam結核の伝播は,依然として公衆衛生上の大きな課題である.ベトナムで行われたクラスター無作為化比較研究で,コミュニティ全体への 4 年間の能動的な結核スクリーニングにより,結核の有病率が低下することが明らかになった.
SPECIAL REPORT
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癌死亡率を解釈する
Interpreting Cancer Mortality著者らが,癌の発生率と死亡率に関する 40 年間のデータを用いて,癌の発生率の変化(減少,増加,または安定)と,早期発見の取組みが癌の発生率に及ぼす影響を示し,治療の進歩と過剰診断を見分けるのに役立つ曲線を作成する.
PERSPECTIVE
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同性愛者であることを隠した医療研修
Medical Training in the Closet同性愛者である研修医は,同性愛嫌悪に囲まれて育ったため,自分の性的指向によって自分が判断されるのではないかという恐怖を抱え続けている.しかし,一部の指導医や研修医がちょっとしたことを行い,この研修医を安心させた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ランドルフィ徴候
Landolfi's Sign73 歳の男性が息切れを訴えて受診した.眼科検査で,ランドルフィ徴候として知られる,心拍と同期した瞳孔の散大と収縮が認められた(動画で示す).重度の大動脈弁逆流が認められた.
REVIEW ARTICLE
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神経梅毒
Neurosyphilis梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)が神経系に侵入して生じる神経梅毒は,初感染後いつでも発症する可能性があり,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)との重複感染により変性する.血液検査と脳脊髄液検査による血清学的診断は完全ではないが,いくつかの一般的な規則が指針となる.
NEJM QUICK TAKE
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慢性特発性蕁麻疹を治療する
Treating Chronic Spontaneous Urticaria慢性特発性蕁麻疹は,特異的な外部刺激のない状況で現れる,蕁麻疹,血管性浮腫,またはその両方を特徴とする皮膚疾患である.エビデンスから,この疾患は長期に及び,QOL に悪影響を及ぼす可能性があることが示唆されている.病因は十分には明らかになっていないが,大部分の患者で自己免疫機構が関与していることが判明している.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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薬価設定に対する州レベルでの措置
State-Level Action on Drug PricesTara Sklar が,処方薬価格低減委員会を創設した最近の州法について論じている.