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September 3, 1998 Vol. 339 No. 10

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肺静脈に発生する異所性拍動による心房細動の自発的開始
SPONTANEOUS INITIATION OF ATRIAL FIBRILLATION BY ECTOPIC BEATS ORIGINATING IN THE PULMONARY VEINS

M. HAÏSAGUERRE AND OTHERS

背景

もっとも一般的な持続性心不整脈で,心臓発作の主因である心房細動は,再入同時性細動に起因する.その自発的開始は研究されていない.

方 法

われわれは,薬物療法に抵抗性の心房細動(平均[± SD]持続期間,344 ± 326 分/24 時間)がしばしば発生する患者 45 人を調べた.心房細動の開始に先立つもっとも早期の電気的変化および関連する心房異所性拍動を記録するためにデザインした多電極カテーテルを用いて,心房細動の自発的開始位置をマッピングした.マッピングの精度は,局所高周波エネルギーによる除去後に,心房異所性拍動の誘発が突然消失することによって確認した.

結 果

患者 29 人では,心房異所性拍動の発生源が 1 ヵ所確認され,発生源が 2 ヵ所確認されたのは患者 9 人,発生源が 3 または 4 ヵ所確認されたのは患者 7 人で,異所性病巣は延べ 69 ヵ所であった.発生源 3 ヵ所は右心房で,1 ヵ所は左心房後方,および 65 ヵ所(94%)は肺静脈であった(31 ヵ所は左上,17 ヵ所は右上,11 ヵ所は左下,および 6 ヵ所は右下肺静脈であった).もっとも早期の活性化は静脈の内側 2 ~ 4 cm で起ることが判明し,表面心電図上での心房異所性拍動に先行する 106 ± 24 msec の局所脱分極を特徴とした.心房細動は,急激な脱分極の突然のバースト(340/分)によって始まった.洞律動のさいに局所脱分極もまた認められ,これは高周波による除去後に消失した.除去後 8 ± 6 ヵ月の追跡調査期間では,患者 28 人(62%)に心房細動の再発を認めなかった.

結 論

肺静脈は,異所性拍動の重要な発生源で,これが心房細動の頻繁な発作を開始させる.これらの発生源は高周波除去による治療に反応する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1998; 339 : 659 - 66. )